はじめに:農業収入だけでは厳しい時代に
農業を続けていくうえで、「天候不順で収穫が減った」「資材費・燃料費が上がって利益が出ない」といった悩みを抱えている農家の方は少なくありません。
そんな中、農地を活かしながら安定した副収入を得られる仕組みとして、近年急速に注目されているのがソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)です。
この記事では、「聞いたことはあるけれど、よくわからない」という方に向けて、ソーラーシェアリングの基本的な仕組みとメリット・注意点をわかりやすく解説します。
ソーラーシェアリングとは?
ソーラーシェアリングとは、農地の上部に太陽光パネルを設置し、農作物の栽培と発電を同時に行う取り組みのことです。農林水産省の正式名称は「営農型太陽光発電」といいます。
ポイントは「農地を転用するのではなく、農業を続けながら発電もする」という点です。太陽光パネルは地面から一定の高さに支柱で設置するため、パネルの下で通常通り農作業を行うことができます。
イメージ図
☀️ 太陽光
↓
[太陽光パネル] ← 農地の上空に設置
↓(隙間から光が届く)
🌾 農作物 ← 下で普通に栽培
↓
農地(地面)
農林水産省の2025年度版ガイドブックによると、2023年度までに全国で6,137件・約1,200ha以上の農地でソーラーシェアリングの導入許可が下りており、年々増加傾向にあります。
農家にとっての3つのメリット
① 農業収入に「発電収入」をプラスできる
ソーラーシェアリングの最大のメリットは、農産物の売上に加えて発電した電気の売電収入が入ることです。
発電した電気は、FIT制度(固定価格買取制度)を利用して電力会社に売ることができます。2025年度の買取価格(事業用・地上設置10〜50kW未満)は約9.9〜10円/kWhです。売電収入は農業経営の安定化に大きく貢献します。
また自家消費として農業施設(ハウス暖房・冷蔵設備など)に使うことで、電気代の削減にもつながります。
② 農地を手放さなくていい
「太陽光発電=農地を売る・転用する」と思っている方もいますが、ソーラーシェアリングは違います。農地の一時転用許可を取得することで、農業を続けながら発電事業も行えます。
農地を売らずに済むため、将来子どもや孫に農地を残しながら収益も確保できるのが特徴です。
③ 補助金・支援制度が充実している
2025年度以降、国は「地域共生型」のソーラーシェアリングを強力に後押ししています。環境省の「地域共生型の太陽光発電設備の導入促進事業(営農地・水面等)」など、導入費用を補助する制度が活用できる場合があります。
補助金を組み合わせることで、初期投資の負担を大幅に減らせる可能性があります。
注意点・よくある失敗
メリットが多い一方で、知っておくべき注意点もあります。
① 農業生産を続けることが大前提
ソーラーシェアリングはあくまで「農業を続けながら」の発電です。農業生産量が著しく減少した場合、許可が取り消されることがあります。作物の選定と営農計画が重要です。
② 農地転用の許可申請が必要
農地法に基づく一時転用の許可を農業委員会に申請する必要があります。申請手続きには専門的な知識が必要なため、サポートを受けながら進めるのがスムーズです。
③ 初期費用がかかる
支柱や太陽光パネルの設置には初期費用が必要です。規模にもよりますが、補助金や融資制度を活用した資金計画が重要です。
まとめ
ソーラーシェアリングは、農地を活かしながら農業収入に安定した発電収入を加えられる、農家にとって魅力的な選択肢です。
一方で、農地転用の許可申請・営農計画の策定・資金計画など、専門知識が求められる部分も多くあります。
グリーンベネフィットでは、ソーラーシェアリングの導入検討から申請サポートまで、農家の皆さまに寄り添ったご支援を行っています。
「うちの農地でもできる?」「収益のシミュレーションを見てみたい」など、まずはお気軽にご相談ください。
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